年少のH君のママからのメール。

「毎日毎日、私に計算を聞いていきます。

150+150は?300+300は?600+600は?1200+1200は?

100が100こあったらいくら?一番多い数はいくら?(何と答えればいいのでしょう??)」

また別の日は、

「今日もまた、100+100は、から始まって、25600まで行って、一番大きい数は何?で終わりました。

一番大きい数は、、明日鈴木先生に教えていただいてと申しておきました。どうぞよろしくお願いいたします。」

それから、パズルクラブに来る道中で、「16000×16000はいくつ?」と、きいてきたとも。

数に非常に敏感で好奇心が止まりません。

 

Hくんの好奇心は最初、電車や車にも注がれていまして、授業を始めた当初は電車の音がしたとたんに教室の窓ガラスにべったりくっついて離れませんでした。そこで、授業中電車の音がすると私が即座に「あ、電車、バイバイ」といってあげると同じように「バイバイ」と言うと、磁石のような好奇心のスイッチを切ることができるようで、以後立ち歩いたりはしなくなりました。

教室は、阪急の駅前にあり、電車だけでなくバスや乗用車などの車の音も聞こえます。

音に敏感で車が通るたびに「あれは何の音?」と聞いてきます。「あれはトラック。北のほうで工事をしているからね」「今度はバス、ドアが開く音もしたでしょう?」と、聞いてくるたびに説明してあげます。すると納得するのか、一通り説明を聞いたら次の授業からは聞いてこなくなりました。

こうやって、音に敏感に反応していた期間は、非常に甘えたさんでもあり、授業の半分ぐらい過ぎたころにいつも膝の上に乗ってきていました。

 

4月から通い始めてパズルクラブが大好きになってくれて、「週に2回来たい!」と、お母様にお願いをして2回来てくれることになりました。ところが…送り迎えのシッターさんがH君の強い好奇心についてこれず、皆様お断りになるようで結局週に1回90分授業+別日のBVT1時間と、パズルクラブ本科の授業は一回60分から90分に時間をのばし回数は1回のみといういうことになってしまいました。

ベビーシッターさん、どうしてかな~。こんなに魅力的で楽しいお子さんなのに、みんな音を上げちゃう。

最近教室では、お膝に乗らなくても90分の間ずっと座ってお勉強できるようになってきました。

 

ところで、パズル、思考力、計算どれも興味をもって取り組んでくれるH君ですが、先日長さの違いをとらえるプリントで、長さが方眼紙3個分と3個半分の違いが全く理解できない様子でした。

もともと、数に長けていて、100の位、1000の位、10000の位までも平気で考えられるお子さんなのにです。

しかしこの方眼紙の問題は、長さがとらえられず何度も何度も同じ間違いをします。一度「違うよ」と教えたものをまた答えはこれだと指さします。どうしてかな~なぜこの長さの違いが判らないのかな~と、不思議で不思議でどう指導したらいいのか私も悩み焦りつつ、何度聞いても正解が出ない。仕方なく、いつもは数を数えさせたりしないのですが、指を添えて「1,2,3とあと半分があるでしょう?」とやったのですが、まったく理解せずで、いったんそのプリントを後回しにしました。

それでしばらく別のプリントを何枚かしてからもう一度、先ほどの正解できないプリントに戻りました。でも、さっき間違ったのと同じところをまた指さします。3個半が正解なのですが、指をさすのは方眼紙3個分に書かれた魚の絵の方。

もう、どうやったらこの違いをわかってもらえるのかと困ってしまって、こちらが頭を抱えて悩んでいるうちに、これはひょっとして!と、ハッと気づき、プリントを横に向けてみました。

すると、サラーっと「あ、これ」と、正解を出すではありませんか。

「あ~、そうだったのね」と、私は大反省です。

問題は、方眼紙3個半分の長さの魚が横に書いてあって、それと同じ長さのものをたくさん書いてある魚の絵の中から答えを二つ探して〇をつけるものだったのですが、横に絵が書いてあるものはすぐに答えたものの、縦に絵が描いてある正解の絵が見つけられなかったのです。

H君は大きい単位の数をも理解できるので、ついつい「こんな問題が、どうしてわからないのか?ひょっとして、わざとふざけて間違えているのかな。いい加減な気持で答えているのかな。もっとちゃんと考えてほしいのに」と、不審に思っていましたが、きっと本当に見えていなかったのです。

小さいお子さんの場合、点図形などでもよくある現象なのですが、物理的に一部分が見えなかったりすることがよくあるのです。病気というのではなく、年齢が上がれば全体像が見えるようになってきます。

数に関して天才的なお子さんなので、なぜその問題がわからないのかと焦りながら何度も問うてしまいましたが、そうでした、彼はまだ『年少さん』、眼の働きは年齢通りなのだと気が付かせていただきました。

H君の中で、数は記号としてとらえられていてその変化を楽しみ、暗記が先行しているのです。数を量としてとらえれれるように根気強く指導していきたいと思います。

ふざけてわざと違う答えを言っているのではと、疑ってしまってごめんねー。

ある能力に長けた天才児の場合、そのギャップゆえ難しくもあり、いろんな発見や気づきがあって楽しくもあります。

 

年少 長さ比べ 問題11