パズルクラブでの学びは、

「眼や指先などの感覚器官から、情報を得られるようにする」

「得た情報を、脳で処理する」

「脳で処理した情報を生かして体に反応させる」

ことの練習が基本です。

条件反射だけで計算を解いたり、公式や解法を暗記してとりあえず答えが出ればOKという指導は一切しません。

違う言葉で表現するなら「自分で考え行動する」「自立・自律を促す」ということでしょうか。

生徒は常に自分で考えて問題を解いているので、次のステップに上がった時には「いままで学んだことを下敷きにして考えれば解ける」という形でカリキュラムが進んでいきます。

「教えてもらっていないから出来ない」という場合は、前のステップを完全に理解していないのです。

鈴木のクラスは、学年が上がるごとに私はしゃべることが少なくなります。できのいいクラスほど、私が教具を取りに行ったりお母様へ連絡事項をお伝えしに行ったりして少し席を外してもどんどん課題を進めていきます。

なぜなら生徒は難易度の高い問題を、自ら読んで理解して解けるようになっているからです。

 

その第一歩は、指先のトレーニングです。

例えば「ぬり絵」

まず、眼で形を正確にとらえます。そしてその形に合わせて塗っていきます。はみ出さないように枠を先に塗ったりしません。そういうのはレベルが低い場合、結果を上手に見せたい大人が「ふちを先に塗りなさい」などと指導しますが、ふちが太くなった分安心して塗れるので、いつまでたっても、目でとらえた形に合わせて正確に指先を動かすことをしようとしなくなってしまいます。

普通、幼児教室では2~3歳ぐらいの場合、クレヨンを使うことが多いと思います。

が、クレヨンは弱い力でも濃く塗れるので、子どもがいつまでたっても「指先の力をつけよう」という気持ちが沸き起こりません。

クーピーも、小学校受験でない限り推奨していません。(指先の力が弱いお子さんには薦めています)

普通の、木の軸で作られた色鉛筆で芯の質がいいものを推奨しています。

 

その、普通の色鉛筆で年少さんの女の子が授業中に塗ったぬり絵をご紹介しましょう。

年少Rちゃんの作品2018.9.6

白いところが無いように、色鉛筆で一筋塗ったら次はその隣にまた一筋塗る…ということを繰り返しリズムよく上手に塗っています。

眼で形をとらえられていない場合は、あちこち塗りたくったりします。ひじから先の随意筋が思うように動かせない場合は、丸く塗ってしまいます。

Rちゃんの作品は、時々力加減がかわってしまって数か所はみ出てはいますが、ほぼ枠内にきれいに収まっています。リンゴの軸の細いところも上手に塗れました。クレヨンやクーピーでないのに、これだけ色が濃く塗れるということは、指先の力がよくついているということです。

「手が疲れたー」と言いながらも、短時間で最後まできちんと仕上げていました。

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で、ちょっと余談ですがこういう経験をすると、コップに入った『水のかさの問題』がよく解けるようになるのです。

「え?何の関係があるの?」と、思われるでしょうか。

数個のコップに同量の水が入っていて、その中に石を入れたあとの水かさを考えさせる問題がよくあります。

その問題がわかりにくそうにしているときに、「石を入れた後お水の部分に色を塗るとすればどちらが手が疲れるかな?たくさん塗らないといけないほうが、水かさが上に上がるってことだよね。」という形で想像させてあげると、結構すんなり水かさ問題解けるようになる子が多いです。でもその大前提は、色鉛筆で手が疲れるくらいしっかり塗った経験があることなんです。

ね、解き方を覚えこませなくても最初のアプローチを間違えなければ、小学校受験問題くらいはちゃんと解けるようになるのです。その前にきちんと体験・実感しているかどうかが大切です。2次元やボタンばかりに親しむのではなく、3次元での経験を増やしてあげましょう。その経験を少しずつ『抽象化』していくことが大切だと感じています。ですので、体験や実感だけでもだめなのです。

そしてこういう思考のつながりは、小学校受験はもちろん、中学校受験や国家公務員試験・入社試験などにも関係しています。(高校受験のことはあまり知らないので、つながっているかどうか私にはよくわかりません)

 

幼児の間に、幼児期にしか育てられない能力をきちんと育ててあげること、それが幼児教室の役割です。