私立中学男子校・甲陽学院というところは、本当に面白い。

たとえば理科の解剖実験の場合。

私の通った学校では、生物の教科書にカエルの解剖が載っていて、
理科の先生が「申し訳ないが、カエルが手に入らないので、フナの解剖をします」といって実習がおこなわれた。
たしか5~6人の班に1匹だったと思う。

家人に聞いたところ、東海地方出身だがやはり同じように1班に一匹で、カエルの解剖をしたのだそうだ。

ところが甲陽学院中学の生徒の話しでは、一年生は2人に一匹のカエルを用意される。生徒数が奇数の場合、残りの一人はどこかのチームに入るのではなく、一人のためにあと一匹用意される。
そして、いきなり実物を解剖せず、まずは、模擬解剖をする。
紙のクラフト模型での解剖。紙に書かれた鍵盤でピアノ練習をするような感じなのかな。
その後、実際の解剖の日を迎えるとのこと。
そして、中学二年生は豚の眼球の解剖だそうで‥。

私もこういう学校に通いたかった!
絵や模型だけでなく、また、誰かがメインでやって、見るだけの解剖でなく、
実物での実習を一年生から存分に出来る学校。
甲陽学院は医師志望の生徒が多いと聞いていて、「医師家庭のお子さんが多いからかな?」と漠然と思っていたのですが、それだけではなく、学校のこういうきちんとした教育で、そのような傾向になっていくのかもしれません。

というのも、人間がやる気を起こすときというのは
・興味があるとき
・やったら出来そうだという予感がするとき
・自分にはそれが出来るという確信があるとき、など
なのですね。

ですから、「偏差値的に医学部があうから医師になる」ではなく、
甲陽学院の生徒さんは
「人間に(生物や人間の体に)興味がある」
「医師になってその仕事が出来そう、出来る。と思う」
と、学校の授業を通してだんだんとこのような興味や自信が沸いてくるのではないでしょうか。

その証拠が次のようなデータとして現れるのですね。

国公立大学医学部医学科の、合格率ではなく、現役合格者数のランキングです。
今年の卒業生は195人だそうで、卒業生の4分の一近くが国公立医学部医学科に進学するって‥。高校は4クラスなので、一クラス分ぐらいですね。
この45人の中には東大理Ⅲに進むお子さんも3人いらっしゃるそうです。
(ちなみに1位の東海中学・高校は一学年400人くらいです)
(洛南は、一学年480名ですが、そこから海コース生の人数を引くと335名)

国公立大学医学部医学科現役合格者数ランキング2015

1位 東海(愛知) 51名

2位 甲陽学院(兵庫) 45名
   洛南(京都) 45名

4位 開成(東京) 38名

5位 桜蔭(東京) 37名

    灘(兵庫) 

7位 愛光(愛媛) 35名

8位 東大寺学園(奈良) 28名

   西大和学園(奈良)

10位 札幌南(北海道) 27名

   高田(三重)

出典 サンデー毎日

ちなみに、過年度生を含めた数にすると、5位に落ちます。
これは、現役でどんどん入るので、過年度生の数が少ないからなのですね~

また、医学への道だけではなく、学習という意味でもへえと思ったことがあります。
着衣水泳の授業での事。
小学校でも実施されている事が多く、皆さんもよくご存知だと思いますが、
服を着て水に入ると、いかに泳ぎづらいかという事を実感させる授業です。
つまり、水難事故に備えた護身術ということです。
「中学生になって、体も大きくなっているし小学生のときとの違いを感じさせるのだろうな」
ぐらいに捉えていました。
しかし、甲陽学院の着衣水泳は一味違います。
着衣水泳の前に衣服の素材や重さなどを書き留め、変化や感想などを表にしていました。
何をするにも学ぶ事、考える事を休ませない学校なのですね。

恐るべし、甲陽学院中学校・高等学校です。

【お知らせ 1】
先日の甲陽学院高等学校の文化祭(音楽と展覧の会)に引き続き
11月3日(文化の日)9:00~15:00
 甲陽学院中学校で文化祭(音楽と展覧の会)が開催されます。
入場券は必要ありません。

【お知らせ 2】
この、甲陽学院中学校・高等学校の卒業生である伊藤先生による
『理科の簡単実験と学び(仮称)』の授業が月1回、10月から始まります。
(詳細は後日おしらせ)