AIは、まだできていないって、ご存知ですか?
人間は、将来人工知能の下僕としてしか生きていけないような、勘違いを今の世の中がしているような気がします。

最近、塾などのうたい文句で「人工知能(AI)に、将来お子さんの職業が奪われます。ですから、能力を上げましょう!」といって(書いて)保護者の不安感をあおるような宣伝を、よく見たり聞いたりします。

人工知能って、まだできていないのですよ!

「東ロボくん」という大学受験にチャレンジするロボットを開発している「新井紀子さん」の著書を、最近読んでいるのですが、実に面白いのです。

artificial intelligenceを 略してAIです。
人工知能というからには、一般人と同等レベルの知能でなければなりませんよね。と、新井さん。

基本的にコンピュータがしているのは、四則演算です、つまり計算。

だから、AIを完成させるには、人間の知能を数学的に解明して、それを工学的に再現できるようにならなければなりません。

もしくはあれこれ工学的に試した結果、人間の知能の原理はわからないけど、ある日「できちゃった!」という可能性もある。とのこと。開発秘話も実に面白いのですが、それは少し置いておくとします。

東ロボ君は、新聞で取り上げられましたので、ご存知の方も多いと思いますが、人工知能が東大合格レベルになれるかどうかという挑戦です。そして、現在の知能はMARCH関関同立あたりを合格するまでに至っているとか。

人工知能について語る方は、こんなに知能が高くなってきているのですから、「これまで人間がしてきたこと(仕事)はコンピュータに置き換わってしまって、人間が仕事にあぶれる」という派、また、「人工知能が生活に浸透していけば、また別の今までなかったような職業ができ人の仕事はなくなることはない」という派に分かれていると思います。

皆さんは、どう思われますか?

私は、後者派です。

人の生活が楽になるとは思いますが、仕事がなくなるとは思いません。

ただ、人工知能に置き換わるような仕事しかできない人の仕事はなくなっていくでしょう。
だから人工知能に置き換えられないような、能力の高い人に子どもを育てないといけないのです。

新井さんは、今後人工知能に置き換わっていく職業も、著書の中で書いていらっしゃいます。(出典は松尾豊「人工知能は人間を超えるか」)

例えば、コンピュータを使ったデータ収集や加工分析、一般的な代行者や受付、窓口担当者的な職業が多いように見受けられます。

またその逆の「10から20年後まで残る職業」も書いていらっしゃいますので引用します。
1、レクレーション療法士
2、整備・設置。修理の第一線監督者
3、危機管理責任者
4、メンタルヘルス・薬物関連ソーシャルワーカー
5、聴覚訓練士
6、作業療法士
7、歯科矯正士・歯科技工士
8、医療ソーシャルワーカー
9、口腔外科医
10、消防・防災の第一線監督者
11、栄養士
12、宿泊施設の支配人
13、振付師
14、セールスエンジニア
15、内科医・外科医
16、教育コーディネーター
17、心理学者
18、警察・刑事の第一線監督者
19、歯科医
20、小学校教師(特別支援教育を除く)
21、小学校中学校の教育管理者
22、足病医
23、臨床心理士・カウンセラー・スクールカウンセラー
25、メンタルヘルスカウンセラー
と、いったところが並んでいます。

あくまで予測ですので、一つ一つの職業を見るとこの中でもなくなるものがあるかもしれませんが、全体を大まかにとらえると実に「人間くさい職業」が生き残っていくんだなぁと感じます。また、別の見方をすれば、建前より「寄り添う心が必要な職業」とも読み取れます。答えはなくて毎回事例を踏まえながら「自分自身の頭で考え答えを出していく職業」ともいえるでしょう。この中にはありませんが、パティシエ、美容師、マッサージ師なども将来にわたって無くならない職業でしょう。
生き残る職業の中にコンピュータ関係が、一つもないことに驚きもあります。AIは自分の故障個所は自分で治せるようになるのでしょうかね。(AIが修理の指示をだして、それに従い目と手を動かして修理する人のお仕事は残っているような気がしますが、もしかしたらその分野も修理アームなどが発達していくのでしょうか)

そしてAI自体は、残る職業のサポートに大いに役立つはずです。

残る職業とあわせて、新たに生まれる職業もあるでしょう。

皆さんのお子さんは、将来どんな職業についているのでしょうか。

受験においても職業においても過去の問題が解ける(解決する)のが重要ではなく、今までに経験したことのない新しい問題を的確に処理でき、その処理方法の仕組みを組み立てて人に伝える(説明する)能力が必要な時代になります。