体験で来られた方に、「算数=計算」と、とらえていませんというと例外なく驚かれます。
算数という科目は「思考するもの」と説明し、「頭を良くしてくれるのが『算数』」です。「計算は、規則通りに数を動かしていけば、自動的に答えが出ますので、計算は単純に「計算」という分野でとらえています」と、教室の考え方を説明すると「ああ、なるほど」と納得していただけます。
かたや「図形」という分野は、楽しく進めながら思考力を伸ばしてくれます。それをパズルクラブでは「パズルで図形の感性」を磨きます。
世の中には、図形感覚を伸ばしてくれるパズルと、単純に遊んで楽しいパズルがあります。パズルクラブで使うパズルはすべて図形(算数)感覚を磨くのに役立つパズルを厳選しています。
パズルでは、回転図形・点対象・線対象・重ね図形・移動図形・比・分割図形・角度などが遊ぶうちに学べます。高学年になって頭を掻きむしりながらペーパーに取り組む子が多い中、「え?なんでこれがわからないの?」とすいすい問題を解いていく子がいます。両者の違いは低年齢の時に、手を使って、並べて、組み立てて、回して、バランスを取って、いろんな角度から観察するという経験をしたかどうかなのです。この感覚は、幼いころに空間認知とともに育ちます。そして、ただ、単純に遊んでいるだけでなく、講師の声掛けによって、図形的な気付きを得て図形能力に発展していきます。特に今年、さんかくパズルの「角度シール」を作って生徒の皆様に貼っていただいてから、角度に対する感度がとてもアップしています。それは、教具にきちんとシールを貼ってくださっている子の伸びを見ると明らかです。
直角三角形などは、直角をどう扱うかがとても重要なのですが、シールをちゃんと貼っている子は直角に対する感度が良くなって、もうこちらが感動するほどです。
そして、もようパズルでは、30度・60度に対する感度を高めます。こちらはお手本集をダウンロード素材として販売もしていますので、よろしければご利用ください。
この能力は、小学校受験・中学校受験・高校受験(幾何)で難関以上を目指す場合は不可欠ともいえるのではないでしょうか。
また受験のみならず、パズルによりペーパーでは得られない分野の思考力(考え方)も磨かれますので、幼いころにパズルで磨かれた感性は一生の宝になります。
<追記>
上で「単純に遊んで楽しいパズル」と書きましたが、その代表的なものが「ジグソーパズル」です。絵柄を合わせて一枚の写真や絵を完成させていくもので、特に図形能力を上げるものではありません。しかし、そこに絵がなければどうでしょうか。あのよく似た形だけを組み合わせていく単調な作業になります。そういう問題を実はJAXA(宇宙航空研究開発機構)の宇宙飛行士テストで出されています。集中力・忍耐・やり遂げる力などを見るテストです。
そして、今年はそれをペーパーテストという形にして「算数オリンピックキッズBEE」の問題として出されました。その問題を投げ出さず嬉々としてやり遂げた生徒がパズルクラブに三人います。彼らに大きな拍手を送るとともに、学年が少し下であるがゆえに最後までは到達できなかった生徒の今後の伸びも期待します。
どのようなパズルでも、使い方によって能力を上げ、感性を磨き、思考を測るものになりえます。つまり、パズルを楽しむことは人生を豊かにすることとつながっているのですね。
<追記2>
計算に関してですが、今後はAIをはじめとする機械がそれを主に担う世の中になります。今すでに、大人が手計算をほとんどしていないのを見ても明らかです。計算方法を知ることは大切ですが、算数は計算以外にもたくさんの学ぶべき大切なことがあります。
パズルクラブでは、計算スピードを上げるのに「計算名人カード(和・差)」(パズルクラブオリジナル)でささっと養います。