簡単チェックテスト

本来は子どもの見る力を確認するには、専門家の検査が必要ですが、簡単なチェックテストでも、大まかな状態を把握することができます。

    見る

  1. 近くを見るとき、顔をそむけるようにして横目で見たり、片方の目を手で覆ったりして、片目で見ようとする。
  2. 本やノートを見るとき、目との距離が近すぎる。
  3. しきりにまばたきをしたり、目をこすったりする。
  4. 遠くを見るとき、目を細める。
  5. 黒板に書かれた文章をノートに写すのに、異常に時間がかかる。
  6. 読んだり、書いたり、工作したりといった作業に集中できない。
  7. 図形の問題が苦手。
  8. 両目が外側に寄っていたり、内側に寄っていたりして、それぞれの目が別の方向を見ていることがある。
  9. ものが2重に見えることがある。
  10. すぐに目が疲れる。
  11. よくものをなくす。また、探し物をうまく見つけられない。
  12. 定規で長さを測るとき、目盛りを見るのが苦手。
  13. 読む

  14. 文字の読み間違いが多い。
  15. 教科書や本を音読するとき、行を飛ばしたり、読んでいる場所がわからなくなったりする。同じところを何度も読むことがある。
  16. 教科書や本を読むのに、異常に時間がかかる。
  17. 文書を読むとき、頭や体を上下、左右に大きく動かす。
  18. 算数の問題で計算はできるのに、文章問題になると、問題が理解できず、答えられないことがある。
  19. 書く

  20. 漢字やひらがなの書き間違いが多い。
  21. 覚えた漢字やひらがなを思い出すのに時間がかかる。または思い出せない。
  22. よく鏡文字を書く。
  23. うまく描けない図形がある。または、お絵かきで描いたものが、周りの人に伝わらない。
  24. 見たものに合わせて動く

  25. 文章を書くときに、マスや行からはみ出す。また、読めないくらい形の乱れた文字を書く。
  26. ひっ算で桁をそろえて書くのが苦手で、書いているうちに位がずれてしまう。
  27. はさみで切る、ボタンをはめる、ひもを結ぶといった、手を使った作業が苦手で、不器用。
  28. ボールを投げたり、キャッチしたりするのが苦手で、球技が苦手。
  29. ラジオ体操やダンスを見て覚えたり、まねしたりするのが苦手。
  30. 鍵盤ハーモニカやリコーダーなどを演奏するとき、鍵盤や穴の位置をよく間違えてしまう。
  31. 右と左をなかなか覚えられず、よく間違える。
  32. 方向音痴で、よく道を間違ったり、迷ったりする。
  33. 家具や歩いている人などによく体をぶつけたり、つまずいたりする。

チェックテストの結果は?

チェックした項目が多ければ多いほど、視覚機能に問題があるということになります。
3個以上チェックした項目があれば要注意です。
またどの、項目にチェックがついたかによって、眼球運動、視空間認知、目と体のチームワークのうち、どの機能がお子様に足りないのかがわかります。
BVT(Balance & Vision Training)には、各機能を伸ばすためのさまざまなトレーニングがありますので、足りない部分を補うトレーニングをいたしましょう?

チェック結果(例)

1~12にチェック項目がある場合

入力機能が不十分である可能性が。
1~12の項目にチェックがある場合、ものを目でとらえる入力機能が未熟だと考えられます。
具体的には、見たものにすばやく視線を合わせたり、目で追いかけたりするために必要な眼球運動や、見るものまでの距離に合わせてピントを調節する、寄り目や離し目がうまくできていないといえます。
これらを鍛えるトレーニングをしましょう。

13~17にチェック項目がある場合

入力機能が不十分である可能性が。
「読む」のブロックにチェックがある場合も、見る力のうち、入力機能がうまく働いていない可能性があります。
読む力を向上させるには、視線をなめらかに動かしたり、すばやく移動させたりする機能を高める必要があります。
目を大きく動かすトレーニングをしましょう。

18~21にチェック項目がある場合

情報処理の機能が不十分である可能性が。
文字や図形を描くのが苦手なお子様は、見る力のうち、情報処理(視空間認知)の機能が未熟であると考えられます。
目で見たものの形や色、位置などを正しく把握する機能がうまく働いていないのです。
目から入った情報を脳でうまく処理できるよう、トレーニングする必要があります。

22~30にチェック項目がある場合

情報処理、出力機能が不十分である可能性が。
手先が不器用だったり、体の動きがぎこちなかったり、「見て動く」のが苦手なお子様は、目から入った情報を処理し、出力する機能が未発達です。
「見たものを正しく把握し、それに合わせて体を動かす」という連動がスムーズに行えるように、繰り返し「見て動く」トレーニングをしましょう。