中学受験生の皆さんは、これまで色々なことを我慢しながら、憧れの学校に入りたいと努力してきたと思います。

入試本番で、自分の力を遺憾なく発揮できるよう応援しています。

例年と違うところは、皆さんもおわかりの通り今年は「新型コロナウイルス感染症」が流行しているということです。

受験者以上に、学校側が恐れています。受験生を集めてコロナのクラスターが発生したら大変なことになります。特に二日入試のところは、一日目で感染者が出ると同じ部屋で受験していた子ども全員が濃厚接触者となってしまい、二日目の入試が成り立たなくなる可能性があるからです。

その為に、いつもと違うルールが必ずあるでしょう。塾やお父さんお母さんに聞いていた話と違う場合もあります。そんなときは、必ず受験校の先生がおっしゃったルールで行動するようお子さんにお話ししておくと、お子さんが混乱せずスムーズでしょう。

また、コロナ対策は部屋の空気を入れ替える換気が大切なことはご存じですね。そのため、外で雪が降っていても窓が開けられている可能性があります。そして、その分暖房をかなりきかせているでしょう。

したがって、窓際の席はいつも以上に寒く、暖房器具のそばの席はいつも以上にあつい可能性があります。

ですから、下着を着込むのではなく、下は半袖のTシャツ。その上に脱いだり着たりして、調節できる服を何枚か重ね着しておくと良いでしょう。使い捨てカイロを背中や靴の中に貼ってはいけません。テスト中に熱すぎて集中できなくなるので、貼らないタイプを数個用意して部屋の温度に応じてお子さん自身が調節できるものを準備するのが良いと思います。

私見ですが、特に男の子は自分の体感で調節するのが苦手な子が多いです。何枚も着こんで真っ赤な顔をして「熱かったー」といいながら試験会場から出てくるのはたいてい男の子です。「脱いだらよかったのに」と言われて「あ、ほんまやー」と。試験会場に入る直前に「熱かったり寒かったりしたら、服で調節してね」と、念押しで声掛けをしてあげるといいですね。

それと、今年は少しでも発熱している子は、必ず別室での受験となります。別室に移されるとそれだけで緊張が高まります。自分ではなく仲の良いお友だちが別室に連れていかれるだけでも、変な緊張をすると思いますので、あらかじめそういうこともあるという話をしておいてあげるのもいいでしょう。そういう場合もちゃんと受けさせてもらえるから、心配しないようにと。

冷えますので、トイレが混む可能性があります。私の知り合いの野球中継をしているアナウンサーは万が一のため、紙おむつをはいて試合にのぞんでいます。トイレの近いお子さんは、大人用のパッドなどを利用してもいいかもしれません。ただ、ゴワゴワして集中できないときは無理強いしないであげてください。

また、逆に窓がしまっているとコロナが心配でそわそわする子もいます。試験中は心配しなくていいと言って、送り出してあげましょう。

そしてまだ、生活が朝型に変えられていない子は、試験の始まる時間に頭脳がフル回転できるよう生活サイクルを見直してあげてください。

コロナ禍で大変な中でも、頑張ってきたお子さんたちと、それを支えてこられたご家族皆さま方が、良い結果を得られますように。