「人」という字は、一方がもう一方を支えている。
だから人はそういう生き物だ。という論があります。
例えば、宇宙飛行士は支えてもらう側で、地球のサポートチームが支える側。という考え方です。
大阪にリーガロイヤルホテルという老舗のホテルがあります。ここで働いている方々は、一人一人が自分のすべきことをしっかりやりとげ、チームとしてもまとまっています。
かたや、外資系のとある超高級ホテルは、ホテルの建物こそ立派で見映えがしますが、リーダーの指示がなければ動けない人が多く、上に立つ人の負担がかなり大きそうです。
どちらが良いでしょうか?
人に支えてもらうことを前提として動く組織より、一人一人が自分の頭脳を使って仕事をし、なおかつチームとしてもまとまる方がよくないですか?
毎日のように報道されている知床観覧船の事故後に、
●無線は、近隣の同業者のものを借りることを前提として営業
●事務員に、緊急事態時の対応を教育していない。
●社長は、事故の対応より家族のことを優先。
等、会社として自立していない事柄が次々と判明して関係ない私までもが、憤りを感じてしまいます。
この事故によって、近隣の観覧船の会社もゴールデンウィークは営業を取り止めたそうです。
支えてもらうことを前提としている会社、自分に甘い会社が、人の命を預かる仕事をしていいのでしょうか?
さて、タイトルに書いた、渡り鳥の隊列飛行ですが、逆Vの形で飛びますよね。こちらを参考に
あれは、頂点にいるのが一番力のある鳥で、羽ばたくとその後方に渦巻き状の風が起きて、斜め後ろの鳥はその浮力を利用して前の鳥より10%ほど楽に飛行できるのです。
でも、おんぶしてもらったり、引っ張ってもらう鳥はいません。全ての鳥が自分の羽で飛んでいます。
そして先頭の鳥は、候補が数羽いて疲れると交代をするのだそうです。
人間もこうでなくてはいけないのではないでしょうか?
一人一人が自立をした上で、得意なものが不得意なものを少しサポートをしてあげるのです。
パズルクラブでは、一般的な幼児教室とは違い自分の頭を使って答えを導きだす方法を学ばせます。答えの出し方や公式を教えた方が、授業をする側は楽です。でも、鈴木がどうしても教えるだけの授業をしたくないのはそういう自立を促したいからです。一人前の大人になったときのことを見据えて、指導しています。支えてもらうだけ、教えてもらうだけの人になってほしくはありません。人に感謝される大人、チームを組んだときに自分の力を惜しまず発揮してお互いにありがとうと言い合える働き方が出来る社会人になってほしいと祈りつつ、日々指導しています。
もちろん宇宙飛行士も、支えてもらうだけの存在ではなく、地上のサポートチームと仕事を分けあって成し遂げているのは言うまでもありません。
*参考図書
飯村茂樹『水辺の鳥を観察しよう!』 PHP研究所
『鳥の生態図鑑』 学研教育出版,2011,
『鳥のふしぎ』 ポプラ社,2011,
[Dwight Holing],岩井木綿子『驚嘆の大移動』 シルバーバック,