【第1回】皮膚感覚と脳発達 〜湯船が育てる“安心の土台”〜

日本には、毎日お風呂に浸かる文化があります。
けれど最近は、シャワーだけで済ませるご家庭も増えてきました。

清潔という意味ではシャワーで十分です。
しかし、子どもの発達という視点で見ると、「湯船に浸かる」ことには大きな意味があります。

皮膚は“最大の感覚器官”

皮膚は、ただの外側の膜ではありません。
触覚・温度・圧覚などを感じ取る、脳と直結した重要な器官です。

温かいお湯に全身が包まれると、

・均等な水圧刺激
・温熱刺激
・やさしい触覚入力

が同時に入ります。

これは、いわば全身から脳への安心信号

特に幼児期は、皮膚感覚が情緒の安定と深く関わっています。
全身が守られている感覚は、「大丈夫」という土台を育てます。

発達とのつながり

皮膚感覚が安定すると、

・落ち着きやすい
・姿勢が安定する
・集中が持続しやすい
・イライラしにくい

という変化が見られます。

これは特別なトレーニングではありません。
日常の入浴時間が、その役割を担っているのです。

湯船は、家庭の小さな発達教室。
今日も温かいお湯が、子どもの脳を静かに育てています。