何かに真剣に取り組みはじめるとき、やはり「将来その道の一流」になりたいと思いませんか?

趣味の世界や遊びと割りきって、始めることとは違います。

音楽やスポーツ、芸術、そして学問の世界で将来職業として生きていくという話です。

「一流」や「天才」を育てる上で有名な法則にマルコム・グラッドウェル氏の「一万時間の法則」があります。

何かひとつのことにおいて「天才」や「一流」と呼ばれるには一万時間の練習や積み上げが必要だというものです。

中学受験で最難関名門校に合格させる場合も、またしかり。

では、一万時間勉強しようと思うと毎日どのくらい勉強しないといけないでしょうか。

週末2時間なら約48年かかります。週末8時間で約12年。

これが、平日4時間ずつなら約9年7ヶ月。

毎日4時間で6年10ヶ月。少し、現実的な年数になりました。

とにかく、最難関を目指すなら六年生の10月頃までに勉強時間1万時間に到達させれば、天才でなくても合格できます。

みなさんなら、いつから勉強をスタートさせますか。

パズルクラブの保護者さまに、学問の世界などで生きておられる高学歴の方が多いのは、このあたりの事を肌で理解されているからなのではないでしょうか。

その一万時間の質・内容も大切です。基本は大切ですが基本ばかりを一万時間学んでも目的を達成させることは出来ません。

また、勉強時間が一万時間より短くても到達できる要素として、「①もともと頭がいい」「②吸収力が高い」「③家族間の会話の知的レベルが高い」等があります。

①と②はその子が勉強体質であるかどうかですが、これはBVTで補えます。

③は、ご家族で努力していただくしか仕方がないですね。

例えば、図形を習いたてのお子さんが、丸くせり出したバルコニーを見上げて「あっ、あそこに半円がある」と言ったとします。

建築家のお父さんなら、構造計算の話をしてあげるでしょうか。インテリアデザイナーのお母さんなら、そのおうちに合うインテリアの話し。銀行員や不動産業ならおうちの価値かな。小学校の先生なら見える範囲で他の図形を探させるかな。

こんな風に、家庭環境によって会話ひとつをとっても違うのです。

「なにワケわかんないこと言ってるの、前向いて歩きや、こけるで」という会話になっていたら、その子の学習意欲の芽は、そこで摘まれていることになるでしょう。

先程かいた一万時間は、机の前で勉強した時間だけではありません。頭のなかで勉強について考えた時間も勉強時間に加えられます。

ですから、幼いうちからパズルクラブで「考えられる思考回路」を作っておいてあげることが、子どもを机に長時間縛り付けなくても、目的を達成させる近道なのです。

そして、考える力を持っていれば学業だけでなく、スポーツでも芸術でも必ずいきてきます。

受験までの一万時間、みなさんはどのように過ごさせますか?

ピアニストを目指すのに学校の音楽の時間、サッカー選手を目指すのに学校の体育の時間が別物であるのと同じように、最難関を目指す学習選手の学びは学校の勉強時間とは別に考えなくてはいけません。

学校は、人との関わりを学ぶ大切なところと割りきって考えた方が良いでしょう。