こんにちは

パズルクラブでは、理科クラブで簡単な工作をしたり、年少下さんでは、指先の巧緻性や観察力を養うためにお絵描きを少しします。でも、授業としては扱っておりません。

なぜなら、お絵かきやお製作はお家での練習で十分育てることができるからです。

我が家で取り組んだことをご紹介しましょう。

まずは、子ども専用の机と椅子を用意します。その近くに、折り紙、糊、ハサミ、コピー用紙、色えんぴつかクレヨン、粘土など一つの棚に収納できるようにおいておきます。

子どもが作りたくなったら、いつでも製作に取りかかれるようにしておくのです。

我が子は、毎日職人さんのように粘土細工をしたり絵を描いて過ごしていました。

絵画の方は、最初好きじゃなかったようですが、コツがわかってからどんどん描くようになり、年長の頃には自画像を小学校高学年のクロッキーのように写実的に描いており、幼稚園卒園製作で描いた自分の似顔絵を「母が描いたのではないか」と疑われたほどの腕前になっていました。

何も自慢したいわけではありません。子どもの製作意欲を損なわずにしたいだけさせていれば、誰でも上手になれます。

よーく、観察することを教えるだけでいいのです。

さて、色彩感覚の育て方はそこにちょっと、一工夫すると良いですよ。

例えば、クレヨンでも色えんぴつでも、基本的に子どもが自由に出せるケースには12色ほど入れておけば充分です。が、私は36色入りのクーピーを購入していました。

そして、36色の中から12色だけを出しておくのですが、時々色を入れ換えて子どもを困らせるのです。

水色を使いたいと思った時、12色ケースの中に水色がなかったとしたら、あなたのお子さんはどうするでしょうか?

おうちの方に「水色がないよ」と、聞きにくるでしょうか。それも一つの立派な行動です。

その時、おうちの方の手が空いていれば「水色が今この中に無いね。どうしたらいいと思う?」と、問いかけてもらいたいのです。

「買いに行く」という子がいるかもしれません。おうちの方が保管している別の箱をちゃんと知っていて「あの箱から出して」とお願いする子がいるかもしれません。

水色を探している理由が、空を塗りたいからだとすると、おうちの方には是非出してある十二色の色えんぴつを差して「この中の色で、お空の色が作れないかな?」と、問いかけてほしいのです。

そこから、もう一度今のお空の色を確認しに空を見上げてもいいし、夕焼けの時の色を思い出させてあげてもいいし、絵本をひらいてみてもいいですね。

とにかく、「空=水色」という固定観念を捨させ、色をしっかり見つめることを教えると、どんどん子どもの色彩感覚が広がっていきます。

もちろん青と白を混ぜて水色を作ってもいいでしょう。

混ぜて新しい色を作ることを一度学ぶと、大抵子どもたちは色を混ぜることに夢中になります。例えば、赤と青を混ぜると紫になるって、子どもはとっても驚きます。そこから色の世界がどんどん広がっていきます。全部混ぜて真っ黒になってゲラゲラ笑う子もいます。

そういうことを経験すると、例えばリンゴは赤一色ではなく、赤の中にだいだいも緑も黒も青も黄色も入っているのを見つけるようになるでしょう。

ですから、どうぞお子さまの絵の道具は、多くを与えず工夫できる余地を持たせてあげてください。

それと紙ですが、B4サイズぐらいのコピー用紙で充分です。逆に水彩用の表面のでこぼこした高級な画用紙は大人が絵を描くときはいいのですが、筆圧がまだそんなに無い子どもがクレヨンや色えんぴつで描く場合、塗り残しのようになり汚く仕上がります。コピー用紙が薄すぎると思われるときは、文房具やさんでまとめて売られている学生用の画用紙で充分です。落書き帳は紙の質が悪いものが多く、お絵描きにはあまりおすすめしません。

そして、「この子は、絵の才能がある」と思えれば才能を伸ばしてくれる絵画教室に通えばいいのです。